少年たちの清澄なコーラス・グループ{リベラ}。彼らの2年ぶりの新譜には、クラシックの名曲をベースとした作品を中心にプライズマンの作曲による美しい癒しの音楽が収められている。

 ・ amazon : Libera Luminosa

極めて人工的な、しかし極めて美しい聖歌だ。または、聖歌をモチーフとした現代美術の創造とでもいおうか。それだけで十分に感動的な、とんでもない水準の童声にかかる、ノイズリダクションのようなブリーズ・ノイズを伴う深すぎるリバーブ。このプロジェクトがつくりだそうとしているものは、自然の範囲のそれではないのだ。たしかにこれは癒しの音楽かもしれない。が、俺にはもっとエモーショナルな“人の在る自然”に深く絶望した美しさに聴こえてしまう。哀しみに沈みたい時に、これ以上の音はなかなかないだろう。 (榊順一) — 2001年11月号

 ・ レコチョク Best : Libera 02. Luminosa (2001) / ルミノーサ : その聖なる光

 ・ Spotify : Libera 02. Luminosa (2001) / ルミノーサ : その聖なる光

1. Vespera
2. Ave Maria
3. Lacrymosa
4. Sacris Solemnis
5. Attendite
6. Gaudete
7. Silencium
8. Semele
9. Luminosa
10. Stabat
11. Veni Sancte
12. Sanctus II